脂質異常症
血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)や中性脂肪(トリグリセライド)が多すぎたり、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が少なくなる病気です。
脂質異常症(高脂血症)をほうっておくと、血管の動脈硬化が少しずつ進んでいき、やがて心筋梗塞や脳卒中などの深刻な病気が引き起こされることになります。
脂質異常症は、空腹の時に採血した血液の中のLDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド(中性脂肪)の値によって診断されます。この3つの脂質の値のいずれかが、下の表の基準値にあてはまると、脂質異常症と診断されます。
当院では、脂質異常症と診断された方には、現在の動脈硬化の状況と今後の経過の予測、治療方針の決定のため、頸動脈エコーを施行します。
脂質異常症の診断基準値(空腹時採血)
日本動脈硬化学会編「動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007年版」脂質異常症は、以前は「高脂血症」と言われていました。しかし脂質のひとつであるHDLコレステロール(善玉コレステロール)は高いことが望ましく、この値が低いときに病気と診断されます。このことをふまえて、2007年より「高脂血症」は「脂質異常症」という病名に変わりました。